ミュージックインストラクターズ養成学院

音楽療法士〜資格取得後の奮闘記

第十二回「回想の手段」

第十二回特別養護老人ホームでの音楽療法が終了しましたので、アセスメント、プログラム、記録等をご報告させていただきます。

 

[アセスメント]
本日は普段の曜日ではなく、インフルエンザ等の理由もあり、実施日を変更致しました。
そして、まだ階によってはインフルエンザが終息していないので、今回は施設の2階の方のみの参加になりました。

人数は、19名(うち男性7名、女性12名)になり普段よりかなり少ない参加になります。
(2階の方は、認知症中度の方が入居されております。)
誘導時に今回はなるべく人数も少なめということもあり、全員に話し掛けるようにしました。
中には、「お兄ちゃん初めてじゃないよね?」と言う方や「あっまた来てくれたの!」と言う方が多く見受けられました。

本日は、13時55分スタートになります。

 

[プログラム]

1.挨拶
はじまりの挨拶
そして本日は、雪も降っていた為、季節の話もさせていただきました。

 

2.準備運動
・呼吸法
・発声法
の二つを実施。発声法は、今回は短く「ゲゲゲの鬼太郎」のモノマネを実施。発声時は、人数の加減により普段より劣っているかと思われましたが、一人一人しっかりと出している姿が見受けられました。

 

3.季節の歌
『冬景色』を歌唱。その後、曲の説明をし、冬の話を実施。
→「冬の遊び」を聞き、なるべく個人に答えていただけるようにしました。
前列の方や後列の方も答えていただけました。
その後、冬の遊びから関連し、「雪」(1番2番)を歌唱しました。この曲は、クライアント様がアセスメント時に唄われていた姿を見て、唄わせていただきました。
特に歌唱に問題はなく、寝たきりの方にはスタッフ様の補助にて手を握りながら耳元で唄っていただきました。

 

4.手遊び歌
『スキー』に合わせ、手遊びを実施。
手遊び内容は、「グーチョキパー→手拍子」になります。
→歌唱に問題もなく、しっかりと季節の歌に引き続き、唄っていただきました。
手遊びでは、「指をしっかりと伸ばしてください」と説明すると、しっかりと伸ばしていただける姿が見れました。普段なら人数が多い分、遠くからの説明になってしまっていましたが、今回は目の前まで行き、同じ動きをしていただけるようにしました。
唄いながらの歌唱も特に問題なく、前で見る限りはしっかりと指を出していただき、同時に声も出ていました。

そして、参加していただいたある一人の男性は、「普段ならいつも手拍子にて参加されておられましたが、今回はしっかりと指を出して目を閉じながら唄われていた。」と終了後にスタッフ様からお話を聞かせていただけました。

 

5.合奏
『汽車』(今は山中今は浜)の曲に合わせ合奏を実施。
今回は合奏にて、「三三七拍子→振る→1、2、123」のリズムを実施。
そして左右の手どちらも使うように楽器を使わせていただきました。(鳴子、鈴の使用)

→合奏では、「しっかりと止めましょう!」と言うと鈴と鳴子の音が一致した合奏になりました。
寝たきりの方には再びスタッフ様の補助に入っていただき、参加していただけました。
寝たきりの方も今回はスタッフ様一人一人の補助があったため、全員が手を動かしていただけました。
(今回の合奏は、参加が全員、そして音の一致も全員ができていました。)

 

6.懐メロ
『月がとっても青いから』『越後獅子の唄』の2曲を歌唱。そしてその後、本人歌入り曲の『あの丘越えて』を聴いていただき、回想に繋げました。

→『月がとっても青いから』は、今回の参加の方が回想していただける曲と事前に調べていたため、使用しました。(以前、一月にて『愛ちゃんはお嫁に』を実施したときに、終了後女性の方から「あの時代なら菅原都々子もそうですよね?」と言っていただけたので、今回は使用しました。)

そして、『越後獅子の唄』も歌詞を見るとすぐに「ひばりの曲!」と答えていただけました。質問もさせていただき、答えていただけました。
その後の本人歌入り曲を聴いていただいたときは、ほとんどの方が目を閉じ歌詞を思い出し唄っていただきました。
終了後、スタッフ様から話を聞かせていただいたとき、「先生が曲を流したとき、ほとんどの方が前のめりになり耳を傾けて興味深くしていました。」と言っていただきました。

 

7.体操
『白鳥』をBGMとして、簡単な体操を実施。
→体操は、説明をしっかりと聞き参加していただきました。クールダウンへの誘発。

 

8.クールダウン
『夕焼け小焼け』を最後は歌唱し、クールダウンをとり、静かに終了しました。

→今回は再びピアニカを使用しました。スタッフ様の話を以前聞かせていただいたときに、12月に一度ピアニカを使用したときに「ピアニカの音で先生のことや、音楽療法をした事自体を覚えてる方がその後の生活でいらっしゃった」とのことで再度使用しました。
今回は、ピアニカの音を聴いていただくために、少し受動的音楽療法として『ふるさと』を先に演奏しました。
そのとき、目を閉じていただきましたが、受動的音楽療法の終了後に中列辺りで「うっうっ」と言う声が聞こえ見ると、寝たきりの女性が涙されておられました。
スタッフ様がしっかりとその女性の方を隣で見ていただき、そのまま最後まで参加していただきました。

時間は、15時ちょうどの終了になります。

 

[記録・反省]

・今回は、前回の先生からの指摘をいただいたことから、懐メロの回想を普段より長めに実施させていただきました。
普段より人数が少なかった為、質疑応答はいつもより少なめでしたが、口や表情や目の動きをしっかりと確認できました。

1.寝たきりの方の反応が目でわかった。
2.他の寝たきりの方も『月がとっても青いから』は目を閉じながらでも口と喉が動いていることが確認できた。
3.本人歌入り曲では、目を閉じ歌詞を思い出し唄う姿が多く確認できた。

今回は、この1〜3がその場で確認できました。
「懐メロのイントロクイズ」や「本人歌入り曲」を取り入れ、もっと回想に重点を置いたプログラムでも今回とはまた違う反応が見れるかと思えます。

・合奏では、今回人数が少ない分全員参加できましたが、次回再び50名の参加となるとスタッフ補助がやはり難しくなると思われます。そのため、スタッフ様との連携をもっと事前に説明できるようにして、今回と同じく「全員参加・全員が音の一致」ができればと思い、努めさせていただきます。

・ピアニカの反応は、今回良かったと思えました。「泣かれた方がいらっしゃった」と先ほど記載しましたが、もともと音楽がすごく好きで入所前まで自分で好きな童謡曲や歌謡曲をカセットテープで作る程、音楽が好きな方、と終了後教えていただけました。
そこに今回はピアニカが音にて響いたと思えます。
そして、先ほども記載した「音で先生や音楽療法のことを覚えてる方がいらっしゃる」は、今回の反応で少しわかりました。
なるべくピアニカは毎回クールダウン時に使用するように心掛けます。

 

【学院長より】

ゲゲゲのきたろうは物まねでは有りませんよ。

これを発声に使う指導をしましたのは、高い声(裏声)を出して頂きのど声発声を回避するための策で、これを言うことにより、お腹に力が入り、力強い声を促す為のアイデアです。
なぜ物まねに成ってるのかわからないです。

後、今回スタッフの手が足りてた事で寝たきりのクライアントにも充分に音楽療法が出来たとの事、難しいとは思いますが、何とかいつも効果が出せる様に考えられない物かと悩みますね。
続けないと意味がないですからね。

回想も充実して来ましたね。

お疲れ様。