ミュージックインストラクターズ養成学院

音楽療法士〜資格取得後の奮闘記

第二十九回「敬老会」

第二十九回特別養護老人ホームの音楽療法が終了しましたので、アセスメント・プログラム・記録等を報告させていただきます。

 

[アセスメント]
今回は、特養では毎年恒例行事の「敬老会」に音楽療法にて参加をさせていただきました。
この敬老会は、午前に実施になります。
そして、参加者は普段特養の入居者様はもちろん、それに加え同系列のグループホームの入居者様も一緒の参加になります。
そして敬老会ということもあり、入居者様のご家族様方もご一緒になりました。

人数は、全体で53名になり、
ご家族様は12名の参加になりました。
年齢の平均は、84歳、最高齢の方は104歳(グループホームの入居者様)になります。

普段特養で参加の方は、セラピストが到着すると「まぁおはようございます。」と皆様が親しげに挨拶をして手を振っていただき、グループホームの方は「どなたですか?」と初対面の為、挨拶をさせていただきました。

音楽療法の前に、施設長・事務長からの挨拶、本日の敬老会の説明等を司会進行の方に実施していただき、その後音楽療法がはじまりました。
開始時間は、10時30分からになります。

 

[プログラム]

1.挨拶
先ず敬老会にお呼ばれいただけたことへの挨拶、そして自己紹介、そしてグループホームの方が初めてということもあり、音楽療法の説明を簡潔に話しました。

→今回は施設様の意向により、一段高い壇上で実施になりました。普段見慣れない大人数の景色になり、特養の方も今回は少し緊張気味に参加をされていました。

 

2.準備運動
呼吸法・発声法を実施。

→少し皆様の緊張感が見れたので、呼吸法にて緊張をほぐしていただくところから始めました。
しっかりと呼吸を整えていただき、その後発声法をお腹を意識してしっかりと声を出していただきました。

 

3.季節の歌
『赤とんぼ』を歌唱。歌唱前に曲の説明、季節の話を少し質疑応答を交え実施しました。

→模造紙をめくり、赤とんぼの曲を発表したときに皆様に質疑応答にて、「赤とんぼは最近見られますか?」と質問をすると、少し遠くから「見ません!」と答えていただきました。
普段ならいろいろなところで答えていただけますが、今回は一部のみしか答えていただけませんでした。
そして歌唱に関してはしっかりと声は出ていました。

 

4.手遊び歌
『里の秋』を歌唱、そして同時に手遊びも実施。
手遊び内容は3種類になります。
①手拍子→足を触る→グー→パー
②手拍子→足を触る→チョキ→チョキ(親指と人差し指)
③手拍子→足を触る→片手チョキ、もう片手チョキ(親指と人差し指)→指を入れ替える

→先ず、歌唱に関しては赤とんぼと同じく、しっかりと声は出ていました。
その後、手遊びを説明する前に、今回は是非ともご家族様方にも一緒にチャレンジしていただけるように説明しました。
実施して、①→②→③と難易度が少しずつ上がっていき、③になると入居者様も笑いながら「難しい!」と各々声を出していただけたり、他にもご家族様が一緒の方も笑いながら一生懸命一緒に取り組まれている姿が幅広く確認できました。
最後は、歌唱後に「あ~あ」と笑いながらため息をついていただいてしっかりとした内容で取り組むことができました。

 

5.合奏
『二人は若い』の曲に合わせ、合奏を実施。
合奏の本番前に模造紙に書かれた内容を説明、そして今回は「掛け合い」を取り入れました。
「あなた」をセラピストが、「なんだい」を皆様に答えていただく、というものになります。(2番、3番も同じ)

→合奏の曲は、今までの中で一番人気の曲を取り入れました。
その中で、楽器を使って鳴らすことは説明からしっかりと聞いていただき真剣に取り組んでいただけました。
そして、最後の説明で「今回はここの部分を皆様にしっかりと答えていただきます!」と言い、練習でセラピストが「あなた!」と言うと皆様が「なんだい」と大きな声を出していただけました。
そして本番では、合奏はもちろん、それ以外にも掛け合いが非常に盛り上がりしっかりと取り組んでいただけました。
合奏のリズムもしっかりとノリノリになりながら鳴らしていただき、途中の掛け合いは、今回は特にグループホームの方々が大声で答えていただける姿が見れました。

 

6.懐メロ
『丘を越えて』・『街のサンドイッチマン』を歌唱。歌唱前に時代背景・曲の説明・質疑応答を実施。

→先ず、『丘を越えて』は質疑応答にて「誰が唄われていましたか?」と質問すると、特養の入居者様が「えっとな、確かな、ここまで出てる」と口々に答えていただき、少し待ちその後答えを言うと「そやそや!」と思い出していただきました。
歌唱では、皆様が自ら手拍子をとりながら歌唱できました。
そして『街のサンドイッチマン』は歌詞をめくると「鶴田浩二やな」と先に答えていただき、その後質疑応答で「鶴田浩二さんの唄い方はどのように唄われてましたか?」と聞くと、前列の方が耳に手を当てながら真似をされていました。その理由と説明をし、その後少し曲の説明を先に実施しました。
「この曲は悲しい曲やもんね」と答えていただけるかたもいらっしゃり、歌唱に入りました。
歌唱はよく声も出ており、中には耳に手を当てながら真似をしながら唄われる方もいらっしゃいました。
その後、昭和28年の時代背景を少し説明し、当時の流行ということで『君の名は』も説明しました。
そのときに様々な質問をしたときに「後宮春樹!氏家真知子!」「真知子巻き!こうやってこうやって」といった答えも全て話ししていただけました。
そして最後に『君の名は』を聴いていただきました。
曲が流れている間は、懐かしい顔をされながら歌唱されていた女性が非常に多くいらっしゃいました。
その後、昭和28年の時代背景を少し説明し、当時の流行ということで『君の名は』も説明しました。
そのときに様々な質問をしたときに「後宮春樹!氏家真知子!」「真知子巻き!こうやってこうやって」といった答えも全て話ししていただけました。
そして最後に『君の名は』を聴いていただきました。
曲が流れている間は、懐かしい顔をされながら歌唱されていた女性が非常に多くいらっしゃいました。
今回はグループホームの方々が初の音楽療法ということもあり、曲を聴いていただいた後は「うわー、嬉しいわー」と拍手をしながら話しかけていただけました。

 

7.クールダウン
普段ならいつもクールダウンにて『夕焼け小焼け』を歌唱していますが、今回は敬老会で毎回必ず唄われる『故郷』を曲で取り入れました。

→ここでは、皆様に事前に施設からお渡ししていた歌詞を一人ずつ持ち、その紙を見ながら唄われる予定でしたが、今回気付いたのは特養に普段参加される方のほとんどが目を閉じながら曲を思い出しながら3番まで歌唱をされていました。
これは普段夕焼け小焼けで目を閉じながら歌唱していることがわかっているため、それと同じく目を閉じながら故郷でも唄うことができました。

終了時間は11:30の一時間プログラムになります。

 

[記録・反省]
・今回は敬老会ということもあり、少しいつもとは雰囲気が違っていました。
セラピストが一段高い壇上に居てたり、ご家族様が大勢いらっしゃったり、普段と違う場所で実施をしたり、午前に実施したり、グループホームの入居者様がいらっしゃったり、
と普段と異なる状況になっていたため、少しクライアント様方の表情も普段より固くなっていました。
徐々に打ち解け、慣れていくまでに時間が掛かってしまっていたと思えました。
セラピストとしていかなる場合でも状況に合わせた即興の対応が必要不可欠と考えさせられました。

・スタッフ様にお話を伺うと、本日は、午前に実施という中で普段ならレクをするときに傾眠される方がいらっしゃいますが、今回は皆様が好きな音楽療法ということで、ウトウトとされることなくしっかりと目を開け歌を唄われていました。ご家族様と一緒の方は常に声を掛けながらしっかりと一時間のプログラムを一緒に参加されてもいました。

・今回は音楽療法の初参加の方が、グループホームの方はもちろん、ショートステイの方で初参加の方もいらっしゃいました。
その方は前列で質疑応答等をしっかりと答えていただき、終了後には「次にいつ来るの?また授業受けたいわ!」と話もしていただきました。

・終了後には、皆様に敬老会の感謝の意を1名ずつ寄り添いながら話させていただくと、
普段参加されている男性が「今日の敬老会は音楽療法でよかったわ、楽しかったよ」と言っていただけたり、グループホームの方は「兄ちゃん楽しかった!すんごい懐かしかった!」と答えていただけたり、同じくグループホームの方は「音楽はいいね!若い頃思い出したわ!」としっかりとした発言で教えていただけました。

・個人的な感想では、今回の使用した懐メロはもう少し年代が前でも良かったと思えました。
(これはグループホームの方の年齢を考えての感想になります。)