ミュージックインストラクターズ養成学院

音楽療法士〜資格取得後の奮闘記

第五回「ファン誕生!」

第五回、音楽療法が終了しましたので、アセスメント、プログラム、記録等をご報告させていただきます。

 

[アセスメント]

人数は、過去最多の52名でした。
割合としては、男性24名、女性28名になります。
始まる前に、担当の職員の方から話をいただきまして、
・今月から新規利用の女性の方1名。
・目の不自由な女性の方1名。
が初参加となります。とのことでした。
その他に、職員の方からの話によると、
いつも音楽療法の日は、朝から楽しみにされてる男性がおられたり、先生のファンという女性の方々が同じく朝から楽しみにされている。とのことでした。
誘導時にそれぞれの方の話を聞かせていただきました。
今回驚いた事として、私の名前を覚えていただいてる方が多くいらっしゃったり、顔を見て”歌の先生”という判断をされる方が、およそ半分以上見受けられました。
最前列には、ファンと言っていただける方々が座っていただけました。(その為に普段掛けないメガネを掛けたりとの事でした。)
14時ちょうどの始まりになりました。

 

[プログラム]

1.あいさつ
天候、季節等の話をさせていただきました。
「明日(7/7)は何の日ですか?」と聞くと、「七夕の日!」と声を張っていただける方もいらっしゃいました。

 
2.準備運動
丹田呼吸法を実施し、その後、発声法をしました。
発声法は前回と同じく、
・ゲゲゲの鬼太郎のモノマネ
・ドレミファソラシドを言う
をさせていただきました。
→ドレミファソラシドを言う事に関しては、「速さをあげましょう!」と速さをあげても問題なくしっかりと口を開けていただけるように前列の方には前まで行き、口を開けていただきました。(後列の方はスタッフの方に手伝っていただきました。)
ここまでで、およそ14時10分になります。

 
3.季節の歌
『夏は来ぬ』を歌唱しました。
その後、歌詞なしで、夏の童謡曲を思い出し歌っていただきました。
曲は『七夕様』と『浜辺の歌』の2曲になります。
→夏は来ぬは、1番は非常によく声も出ていました。ですが、2番から5番まではそのままの声量ではなく、少し下降気味でした。 理由としては、あまり2番から5番までは覚えていない、というのかもしれませんでした。
口を見るとクライアント様方は、開いていて小さいながらに声は出ていましたが、声量が落ちていったのは少し気にはなりました。(曲の紹介時に、1番から5番までは模造紙を見て先に一度、紹介はしました。)
その後の2曲(七夕様、浜辺の歌)は、少し意図がありこの2曲にしました。
①七夕様を2番まで思い出す。
②浜辺の歌は少し難しい曲なので、一緒に歌って徐々に思い出す。
というものです。
①は、皆様非常によくできていました。歌詞を見ずとも、しっかりと思い出し、聞く限りでは一人も間違っていませんでした。
②は、やはり難しい様子でしたが、前でセラピストが1番だけ歌う様子をしっかりと見て、後から後からと口でそれを追ってもらえました。

 
4.手遊び歌
『うみ』(海は広いな~)を3番まで歌い、同時に手先の運動をしました。
今回は、一度”暗唱”ができるように実施しました。
手遊びの内容は、
グーチョキパーを両手一緒に出す。からはじまり、その次に、
片方の手はずっとグーのまま。もう片方の手はグー→チョキ→パー→グー。
そして出す手を反対にして入れ替えて再び実施。
になります。
→先ずは、歌っていただくだけを実施しましたが、先程の声量の事が忘れるかのように、再び声量が戻っていました。しっかりと3番まで歌い、その後曲の説明をし、3番まで暗唱していただくように話をしました。
そして、手遊びも同時進行をして、出してもらいました。
はじめのグーチョキパーを両手で出す事は前回、前々回と比べると非常によく出せていました。
その後の手遊びは、前をみていただきながら理解をしていただき(もちろん口で説明しながら)、先に練習をしました。理解が難しい方や寝たきりの方にはスタッフの補助が各々にてしていただきました。
暗唱は結果から言うと、1番は大丈夫で、2番が途中から1番と間違える。3番は大丈夫。というものでした。
自分のはじめに考えていた事からすると、よくできていました。
皆様が1番ばっかりを歌わないかと心配をしましたが、それもほぼなく、暗唱としてはよかったと思えました。
同時にした、手遊びも間違える方もいらっしゃいましたが、前のセラピストを見ながらで手を出していただけました。
終わってからスタッフの方と話をしたところ、
『うみ』ではなく、『七夕様』の方が皆様しっかりと暗唱できたか、と思えましたが、”3番まで思い出す”、という事が簡単にならずで、非常に良いとスタッフの方に言っていただけました。

 
5.合奏
『夕日』を歌唱。そして、楽器を配布後合奏をしました。
合奏の内容は、前回とあまり変わらずで”片手で振る”(途中手を入れ替える)事をしました。
→楽器も前回と同じく、鳴子、鈴を使用しました。
そして、前回は『茶摘み』を合奏で実施したときに、歌いながら合奏をする方が、多かった為、今回も童謡曲を使用しました。
楽器の使用に関しては、止めるところはしっかりと止め、鳴らすところは鳴らす。そして速く鳴らしたり、ゆっくり鳴らしたり、と様々なリズムにも対応できました。
合奏後には、一度三三七拍子を練習しましたが、皆様しっかりと鳴らす事ができました。
終了後に、初参加の目の不自由な女性の方の様子を、補助していただいたスタッフの方に聞くと、「合奏は鳴子を使い非常によくできており、耳で止めるところ等集中して聞いていました。合奏に関しては補助はほぼなしでした。」とのことでした。
次回は、時期もあるため、「炭坑節」を合奏にて実施しようかと思っています。

 
6.懐メロ
『湯の町エレジー』と『目ン無い千鳥』を歌唱しました。
今回は、湯の町エレジーのイントロを思い出していただく為に、イントロのみの、少しした受動的音楽療法を試みました。
→歌唱に関しては、一番の盛り上がり、声もよく出ていました。
回想するために、「歌っていた人は誰ですか?」と聞くと、湯の町エレジーでは、「近江俊郎!!」と遠くから男性が、声を張って言っていただけました。
目ン無い千鳥では、歌手を聞くと、間違える方が多くいらっしゃいましたが、正解を言うと、「あぁ~!」という声が様々聞けました。
そして、目ン無い千鳥に関して、「新妻鏡」の話をすると端で参加していただいてた男性が、近くのスタッフの方に「その映画20歳の時に見た。そして、あれは確か奈良の駅の近くの…」と非常に良く回想ができていました。
その他の方々も”新妻鏡”と名前を出すだけで「あぁ~!」という声が再び聞けました。
映画の回想をされた男性の方は、終了後にも誘導時にずっとスタッフの方に話をしていただけた様子で、少しクールダウンができていない様子だったのが反省でした。

 
7.体操
『仰げば尊し』をBGMとし、椅子を用意し前で座りながら簡単な体操を実施しました。
→クールダウンに誘導するために静かに実施していましたが、途中で、初参加の目の不自由な女性の方が鼻歌にて『仰げば尊し』を唄っている姿が見受けられました。
ですが、その方はしっかりと体操の説明通りに身体を動かし、同時に鼻歌も唄ってました。

 
8.クールダウン
『夕焼け小焼け』を目を閉じながら、静かに歌い、クールダウンをしっかりとして、終了しました。
→終了後の様子を見るとしっかりとクールダウンは取れている様子でした。
ですが、中には話をスタッフの方にされたりと数名いらっしゃいました。
以上がプログラムになります。
時間はちょうど15時終了になり、1時間プログラムになります。

 

[考察・反省点]

・五回目としては、覚えていただけた方々が多いことに少し驚きました。
名前を覚えていただけた方には尚更驚きました。
朝から楽しみにされている方や、自力で車椅子を押して来られる方も表情が初回と比べ全然違いました。
・初参加の方2名いらっしゃいましたが、2名ともしっかりと参加をし、笑ったり考えたりと様子はよかったかと思えました。
・暗唱は、もう少し念入りの予習を考えておくべきかと思えました。
特養での暗唱はなかなか難しい事がわかっていましたが、もう少し丁寧に、そしてもっと曲の説明を時間をかけて実施してもよかったかと反省しました。
・合奏は次回『炭坑節』と人気の曲を取り入れるため、”皆様が同時に唄いながら合奏”と課題を持とうかと思います。
・『湯の町エレジー』でのイントロを掛けたときの表情の変化はよくわかりました。前回は『青い山脈』にて同じことを急遽しましたが、今回も同じような成果が得れました。このようなイントロが特徴的な曲を少しした受動的音楽療法として取り入れるのも、全員に行き届くので非常に良いかと思えました。

 

【学院長より】

七夕さまですよ、様は使わないでね。
後、夏は来ぬは万葉集から取ってますから言葉が大変難しいのです。
実際に覚えてる方は少ないでしょうね。もしかして、フリガナ、ルビは赤にしてますか?フリガナが見えにくい事も読みにくい原因かもです。
メロディーはよく知ってますから、一番は歌えますが二番からは見えにくい事が原因で歌えない事も考えられます。
ドレミファソラシドはどうでしょう?イタリア語ですから発音は大変しにくいです。
昔の音階は、ハ二ホへトですからそれで音階を言うと発音しやすいですね。
三三七拍子をした後、一本占めをすると、緊張感と集中力が増しますよ。
みんなに好かれてますます楽しく成ってきましたね。
更なる効果を出す努力をして下さいね。