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2018.02.05
特集

音楽療法士〜資格取得後の奮闘記 第二十一回「一年の締め」

第二十一回特別養護老人ホームでの音楽療法が終了しましたので、アセスメント、プログラム、記録等をご報告させていただきます。

 
[アセスメント]
人数は、43名になります。
今回は普段実施の曜日と違う為、ショートステイの方や初参加の方と多くいらっしゃいました。
初参加の方のうち、一名女性は歌が好きな為自ら前列に来られ参加を待ち遠しくしていただけました。
一名の男性は、難聴の為、スタッフ様の誘導にて前列に座っていただきました。その男性は徘徊がある為、スタッフ様と事前に様子を確認させていただきました。

そして、今回来させていただいたときに、ある女性の方が、「あっ、先生やね?歌の先生やね?いらっしゃい!」と元気よく挨拶をしていただけました。(記録にて追記してます。)
スタートは普段と同じく、14時ちょうどになります。

 
[プログラム]

1.挨拶
→皆様の表情や、徘徊のある方を確認しつつ、冬の話、季節の話等をさせていただきました。
特に徘徊が心配な方も問題なく座って参加をいただけました。

 
2.準備運動
呼吸法・発声と実施。発声では、今回はしっかりとお腹から声を出していただくように何度も声を出していただきました。

→発声ではしっかりと声が確認できました。
そして途中で音階を声に出していただくという内容を急遽実施しました。
先ずは、「ドレミファソラシド」をお腹を抑えながら一音ずつしっかりと声を出していただき、その後に、「はにほへといろは」を同じくお腹を抑えながら一音ずつしっかり声を出していただきました。
前で確認をすると、一音ずつキレよく声が出ておりお腹を意識している姿もよくわかりました。

 
3.季節の歌
『たき火』を歌唱。曲の説明や“たき火”に関する話を質疑応答を交えながら実施しました。

→歌唱に関しては特に問題なくはじめからしっかりと声が出ていました。
質疑応答では、「たき火は最近見ないですね?」と問い掛けると男性が「昔は○○の場所でよくやっててね」という返答もいただけました。その他にも後列の方がスタッフ様と一緒にたき火に関する話をしていただける姿も多く確認できました。
他にも急に前列の女性が「冬といえば“雪やこんこ”も曲でありますよね?」とこっそり教えていただけたのでそれに対しても皆様に「そうですね!冬の曲はいろいろありますね!」と話をさせていただきました。
そして季節の話を少しだけさせていただいた後に、お正月の話題を入れて次の曲を実施しました。

 
4.手遊び歌
『お正月』を、歌唱し同時に手遊びを実施。
手遊びの内容は、㈰グーチョキパー手拍子(手をほぐしていただくために軽く実施)
(1)グー→右手が2本の指、左手が3本の指→入れ替え→手拍子を実施しました。

→3にてお正月の話題にもなった為、先に曲の説明をしてその後に歌唱していただきました。
そして手遊びをしながら歌唱していただきました。
(1)の指はやはり難しそうにしている方が多くいらっしゃいましたが、参加率は寝たきりの方を除くとほぼ全員参加していました。
スタッフ様と一緒に手遊びをしてスタッフ様も間違いクライアント様も間違いと一緒に間違いながら笑いながら手遊びが様々なところで確認できました。
歌唱しながらの手遊びも特に問題なく、前の歌詞を見るより自分自身の指を見ながら一生懸命唄っている姿が多いように思えました。
今回は軽度の方には非常に効果的な様子がよくわかりました。

 

 

5.合奏
『浦島太郎』の曲にて合奏を実施。
そして今回は皆様の反応がはじめから非常に良かった為、急遽質疑応答も取り入れました。

→歌詞をめくると、「あ〜浦島太郎ね!」と多く聞こえ、そこで急遽質疑応答を設けました。
「登場人物は?」と聞くと、大声で「乙姫様!」「亀!」「浦島太郎!」と多くの方が答えていただけました。
そして「竜宮城でもらったお土産は?」と聞くと、前列の男性の方が大声で「きびだんごー!」と間違え、それに可笑しくなり皆様が笑っていらっしゃいました。
そして本題に戻り、楽器を配り合奏の説明をし、本番に挑みました。
クライアント様の中で、一名男性の方がリハビリも兼ねて太鼓を持っていだだきたいと事前にスタッフ様と打ち合わせをしていた為、その男性にはスタッフ様が付ききりで一緒に合奏していただきました。
合奏では、しっかりと鳴らすことができ、止めるところ、三三七拍子をきれいに鳴らす、といったことも特に問題なくきれいな合奏になりました。

後にスタッフ様と話をすると「今日は一段とプログラム一時間を集中している姿がよくわかりました。特に合奏の時は普段より一段ときれいに揃っていました。」と仰っていただけました。

合奏終了後には、少しだけ身体を伸ばし、その後に懐メロのプログラムに入りました。

 

 

6.懐メロ
『青い山脈』『リンゴの唄』を歌唱。
歌唱前に曲の説明、時代の説明を実施し、歌唱後には更に説明をし、回想に繋げました。
その後、本人歌唱曲として『銀座カンカン娘』を聴いていただき、更に回想を深めました。

→今回は、有名な曲を使用しました。
以前、スタッフ様との反省会にて「有名な曲を使用してどのような評価が取れるかを確認したい」ということもあり、今回は取り入れました。
施設では、音楽レクといったことや懐メロを使った体操といったことは実施していないということもありこの二曲を選びました。

歌唱はやはり人気曲ということもあり、2曲とも問題なく、普段よりしっかりと声が確認できました。
回想では、時代背景を説明すると、それに頷かれる方や涙目になる方、そして自ら時代を振り返り説明していただける方と言った方が多く見れました。
曲の説明でも、途中で「並木路子!」と答えていただける姿もありました。

そして本人歌唱曲『銀座カンカン娘』では、イントロが流れると多くの方が「あー!」「デコちゃんのやつや!」「カンカン娘か!」としっかりと意識していただけました。
聴いていただくと、4番まで歌詞なしで唄えている方が非常に多くいらっしゃいました。

合奏の集中力がそのまま続いた為、今回は有名な曲を使用した中でも回想に十分繋がるように説明や持っていき方にも配慮致しました。

そして、盛り上がりも非常にあったため、ここから配慮をしながらクールダウンへ繋げました。

 

 

7.クールダウン
懐メロ後に、少し身体を伸ばしクールダウンに入りました。『夕焼け小焼け』をピアニカにて静かに歌唱。クールダウンをしっかりと取り、そのまま挨拶をし、終了しました。
終了は、15時ちょうどの一時間になります。

 

 

[記録・反省]

・今回はスタッフ様と振り返りをした時に、まず第一に教えていただけたのが、「集中力が凄かった。」ということでした。
スタッフ様がセッション終了後にクライアント様方の多くから「一時間早いなぁ。」という声が聞こえた、とのことで、今回ははじめから終わりまで集中力が続いていたとのことでした。
その証拠として、教えていただけたのが、初参加の方で「徘徊がある男性」が一時間全く徘徊が無く、自分の置かれた状況を理解している様子で、途中からスタッフの補助が無くても自ら一時間前のめりで参加をしていました。

・アセスメント時に書かせていただいた内容の追記ですが、来させていただいたときに、ある女性の方が、「あっ、先生やね?歌の先生やね?いらっしゃい!」と元気よく挨拶をしていただけました。
その女性は以前から参加はしていただけてましたが、特に最前列で毎回参加しているというわけではなく、どちらかと言うと後列での参加が多く見られていました。
女性は認知症の診断を受けてはいますが、スタッフ様とよく一緒に話をされており、お元気そうな様子が毎回の印象でしたが、今回スタッフ様からお聞きしたことで、午前にスタッフ様が「今日は歌の先生来るよ!」と話をすると女性が「あー、あの男の先生やね?いつも唄えるの楽しみにしてるんよ。」と仰っていただけ、それにスタッフ様がびっくりされており他にも質問すると、「今日は月曜日やのに先生来てくれるの?いつも水曜日にやってくれてるのに。」と普段実施の曜日も覚えていただいてる様子でした。
それに更にスタッフ様はびっくりされ、午前に音楽療法の話をいろいろと聞いていくと、「今日は先生たぶん“雪やこんこ”唄うと思うなー。」「今日から冬の曲やなー。」といった音楽療法の事を非常に覚えているとのことでした。
それをスタッフ様がセラピストに話していただき、「これをその方の施設での記録として残したい」と仰っていただけました。

このように音楽療法を覚えている方が他にも多くいらっしゃるかもしれないと言っていただき、年内に調査を順番にさせてもらいます、とのことでした。
「この調査にてもしかすると音楽療法にて多くの効果が普段の生活から確認できるかもしれないので協力させていただきます。」とスタッフ様に仰っていただけました。
・そして来年からの予定ですが、施設様からの提案で、音楽療法を固定曜日ではなく様々な曜日で実施してほしい、とのことでした。水曜日で固定するとショートステイの方が水曜日に多くなり、他の曜日で来られる方が残念がられるということもあり、セラピストも日程を調整し他の曜日でさせていただくことを了承致しました。

 

【学院長より】
どんどん効果が上がってるのは分かりますし、内容もとてもよいと思います。
あなたの努力がどんどん実を結んで行きますね。

そろそろ月二回にして貰えるのではないですか?
曜日調整大変だと思いますが、一番大事な事、頑張ってください。